冷たい飲み物や食べ物が腰痛の原因に?夏の食習慣と身体の意外なつながり

「暑い日は冷たい飲み物やアイスが欠かせない」
「お腹を冷やすと体調が崩れると聞くけれど、腰の痛みとも関係があるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いかもしれません。

夏は暑さによる体力の消耗を避けるため、冷たい飲食物を口にする機会が増えます。しかし、実はこの「冷たいもの」が、腰痛の悪化に影響を与えていることがあるのです。

神戸市のハリココ鍼灸治療院には、夏になると腰の痛みを訴える方が増加します。その背景には、冷えや脱水、姿勢の悪化といった生活環境の変化だけでなく、「食習慣」が深く関係していると考えられます。

今回は、冷たい飲み物や食べ物が腰痛にどのように関係しているのか、東洋医学の視点も交えて詳しくお伝えします。


内臓の冷えが腰痛を引き起こす?

冷たい飲み物や食べ物を摂ると、身体の内側、特に消化器系が冷やされます。胃腸が冷えると機能が低下し、代謝が落ち、血流が悪くなります。

特にお腹まわりは腰に近い位置にあり、消化器の冷えが腰部の筋肉や関節に影響を与えることがあります。お腹が冷えると腰まわりの筋肉が緊張しやすくなり、血流も滞って、腰のだるさや痛み、場合によってはギクッとした急性の痛みにもつながりかねません。

また、冷たいものを摂りすぎると自律神経のバランスも乱れやすくなり、全身の緊張やストレスが強まり、結果として腰の筋肉が硬くなってしまうケースもあります。


東洋医学では「腎」と「脾(ひ)」が鍵

東洋医学では、腰の不調には「腎」の働きが関わると考えられています。腎は生命エネルギーの源とされ、体の深部や腰まわりを司ります。冷たいものの摂りすぎによって腎の働きが弱ると、腰の力が落ちたり、冷えによって痛みが出たりするという見方があります。

また、飲食物の消化吸収を担う「脾(ひ)」の働きも重要です。脾が弱ると水分代謝が悪くなり、体内に余分な水分(湿)がたまりやすくなります。これが筋肉のこわばりや関節の痛みにつながるとされています。

つまり、冷たいものを摂りすぎると、腎と脾の機能が低下し、結果として腰痛が引き起こされやすくなるということです。


冷たい飲食物と筋肉の状態の関係

体内が冷えると、筋肉の温度も下がります。筋肉はある程度温かい状態でこそ柔軟性を保てますが、冷えると収縮し、硬くなりやすくなります。これによりトリガーポイントが形成され、慢性的なコリや痛みの原因になります。

特に腰まわりの筋肉は、長時間座っていたり、姿勢が崩れていたりすると常に緊張した状態になります。そこに冷えが加わることで、トリガーポイントができやすくなるのです。

痛みがある場所をいくら揉んでも良くならないという方の多くは、こうしたトリガーポイントが腰痛の本当の原因になっているケースが少なくありません。


当院でのアプローチとアドバイス

神戸のハリココ鍼灸治療院では、冷たい飲食物による影響を見逃さず、施術だけでなく生活面でのアドバイスも行っています。

施術では、腰やお腹周りの深部筋への鍼灸治療を通して、冷えによる緊張を和らげ、血流を改善。加えて、全身のバランスを整えるトリガーポイントケア整体を組み合わせ、姿勢や筋膜の調整を行います。

生活指導としては、以下のようなアドバイスを行うことが多くあります。

  • 常温の水や白湯を中心にする

  • 冷たいものを摂るときは、同時に温かいものも取り入れる

  • お腹を冷やさない服装を意識する(特に就寝時)

  • 食事は温かいスープや汁物を取り入れる

  • アイスや氷入りドリンクの摂取は控えめにする

ちょっとした意識の違いで、体調や腰のコンディションは大きく変わります。習慣になっている冷たい飲食物を見直すだけでも、腰痛の改善につながるケースは多く見られます。


まとめ

夏に腰痛が悪化する原因は、単に運動不足や姿勢だけではありません。冷たい飲み物や食べ物が体内を冷やし、内臓の働きや筋肉の柔軟性に影響を与えている場合もあります。

ハリココ鍼灸治療院では、そうした見落とされがちな原因にも目を向け、根本的な改善を目指した施術とアドバイスを行っています。