インピンジメント症候群の話
インピンジメント症候群とは、肩を動かすときに腱や筋肉が骨に挟まり、摩擦や圧迫によって炎症と痛みが生じる状態を指します。肩関節は人体で最も可動域の広い関節ですが、その分構造が複雑で、腱や滑液包(かつえきほう)が骨の間を通る際に障害が起こりやすい特徴があります。特に、上腕骨頭と肩甲骨の肩峰との間には「肩峰下スペース」と呼ばれる狭い空間があり、ここを腱板や滑液包が通過します。このスペースが何らかの原因で狭くなると、腱や滑液包が圧迫されて炎症が起こります。
この状態が繰り返されると、肩を動かすたびに引っかかるような感覚や痛みが発生し、日常生活にも支障をきたすようになります。インピンジメント症候群は、野球や水泳、テニスなど肩を大きく使うスポーツ選手に多く見られますが、日常動作でも発症します。例えば、洗濯物を干す、高い棚の物を取る、重い荷物を肩の高さ以上に持ち上げるなどの動作です。
原因の詳細
インピンジメント症候群の原因は一つではありません。大きく分けると「構造的な原因」と「機能的な原因」があります。構造的原因とは、肩峰の形状や骨の変形、過去の骨折や脱臼の影響など、関節の形自体がスペースを狭くしてしまう場合です。機能的原因とは、筋肉のバランスの崩れ、姿勢不良、筋膜の癒着、肩甲骨の動きの制限などによって、肩峰下スペースが狭くなる場合です。特に猫背や巻き肩は肩甲骨の位置を前方・下方に引き、腱板が圧迫されやすくなります。
症状の進行段階
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初期(炎症期):肩を上げたときに違和感や軽い痛みが出る。夜間痛はまだ少ない。
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中期(拘縮期):動かすと強い痛みがあり、夜間や寝返り時にもズキズキする。肩の可動域が徐々に狭くなる。
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後期(慢性期):動かすと引っかかる感覚が強く、可動域が大きく制限される。腱板断裂などの二次障害を伴うこともある。
神戸ハリココ鍼灸治療院/整体院での施術
当院では、インピンジメント症候群の施術にトリガーポイントケア整体と鍼灸を組み合わせています。まず、症状の原因を特定するため、姿勢チェック、肩甲骨の可動域テスト、筋肉の硬さの確認を行います。その上で、以下のような施術を行います。
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トリガーポイントケア整体:肩甲骨周囲や首、胸部、背部の筋肉にあるコリ(トリガーポイント)を直接緩め、腱板への負担を軽減します。
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筋膜リリース:肩の動きを制限している筋膜を柔らかくし、動きをスムーズにします。
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鍼灸施術:深層の棘上筋・棘下筋などの腱板筋群に鍼を行い、血流を促進し炎症を抑えます。
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温熱療法と運動療法:慢性期には温めて筋肉の柔軟性を高め、可動域を広げる運動を組み合わせます。
セルフケア(写真例の文章解説)
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タオルストレッチ:タオルの両端を持ち、背中の後ろで上下に動かす。肩甲骨を寄せ、胸を開く意識を持つ。
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壁沿い肩回し:壁に背をつけて立ち、両腕を「バンザイ」するように上下に動かす。肩甲骨が壁から離れないよう注意。
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猫背改善エクササイズ:椅子に座り、両手を頭の後ろで組み、肘を開きながら胸を反らす。
各院案内
【須磨駅前院】
〒654-0055 兵庫県神戸市須磨区須磨浦通4丁目5-13
JR須磨駅から徒歩3分、山陽電鉄須磨駅から徒歩2分の駅近。海沿いの景観とアクセスの良さが魅力。インピンジメント症候群や肩の痛みの施術に豊富な実績があります。
【板宿駅前院】
〒654-0012 兵庫県神戸市須磨区飛松町3丁目1-14
山陽電鉄板宿駅から徒歩1分、板宿本通り商店街内。雨の日でも通いやすく、肩関節の機能回復や姿勢改善の施術に特化。商店街利用者からも高い評価をいただいています。
【垂水駅前院】
〒655-0027 兵庫県神戸市垂水区神田町2-3
JR垂水駅・山陽垂水駅から徒歩1分。駅前の好立地で仕事帰りにも通いやすく、スポーツによる肩障害や慢性肩痛にも対応可能。
まとめ
インピンジメント症候群は、軽度のうちにケアを始めることで手術を避けられる可能性が高まります。肩の痛みや引っかかり感、夜間のうずきにお悩みの方は、神戸市の須磨駅前院・板宿駅前院・垂水駅前院へお気軽にご相談ください。