座っていると腰が痛いのはなぜ?立つと楽になる腰痛の原因と対策
座っていると腰が痛いのはなぜ?立つと楽になる腰痛の原因と対策
ハリココ鍼灸治療院/整体院 垂水駅前院の松本です。
仕事を始めた直後は問題ない。
しかし1時間ほど座っていると腰が重くなってくる。
2時間、3時間と経過すると、
「腰を伸ばしたい」
「椅子から立ちたい」
「同じ姿勢でいるのがつらい」
と感じる。
そして椅子から立ち上がり、少し歩いていると、
「あれ?座っていたときより楽かも」
と感じることはありませんか。
腰痛というと、
「立っていると腰が痛い」
「歩くと腰が痛い」
というイメージを持つ方もいるでしょう。
しかし実際には、
座っている時間が長いほど腰がつらくなり、立ったり歩いたりすると少し楽になる
という方もいらっしゃいます。
特に、
デスクワーク。
在宅勤務。
長時間の会議。
車の運転。
電車や飛行機での移動。
など、長時間座る生活が多い方では珍しくないお悩みです。
では、なぜ座っていると腰が痛くなるのでしょうか。
「座っている=休んでいる」とは限りません
立ち仕事をしたあとに椅子へ座ると、
「楽だな」
と感じます。
そのため、
座る=身体を休ませる姿勢
というイメージを持っている方も多いでしょう。
確かに、立っている状態から一時的に座ることで楽になることはあります。
しかし、
10分座ることと、
1時間座ること。
3時間座ること。
8時間座ること。
では意味が変わってきます。
どれだけ楽な椅子でも、長時間同じ姿勢を続けていると身体を動かす機会が少なくなります。
そのため、
「座ること自体が悪い」ではなく、「座り続けること」
に注目することが重要です。
こんな腰痛はありませんか?
例えば仕事中、
朝9時に座る。
10時頃までは問題ない。
11時頃から腰が少し重い。
12時には椅子から立ちたくなる。
昼休憩で歩くと少し楽になる。
13時に再び座る。
15時頃から腰が重くなる。
17時には腰を伸ばしたくなる。
18時に仕事終了。
駅まで歩くと少し楽になる。
このようなパターンです。
この場合、
座る
↓
徐々につらくなる
↓
立つ
↓
少し楽になる
↓
また座る
↓
再びつらくなる
という流れがあります。
腰痛対策を考えるうえで、この「時間による変化」は非常に重要な情報です。
腰が痛い場所だけでなく「いつ痛くなるか」を確認する
腰痛があると、
「腰の右側が痛い」
「腰の真ん中が痛い」
「お尻に近いところが重い」
という場所に注目しやすくなります。
もちろん痛みを感じる場所は重要です。
しかし同じくらい確認したいのが、
いつ痛くなるのか
です。
例えば、
朝起きたときに痛い。
座ると痛い。
立つと痛い。
歩くと痛い。
前屈すると痛い。
長時間座ったあとに痛い。
車を運転すると痛い。
夕方になると痛い。
それぞれ状況が異なります。
今回のテーマである、
「座っているとつらいけれど、立つと少し楽」
という特徴も、身体の状態を考えるうえで大切な情報になります。
「30分なら平気、2時間だと痛い」も重要な違いです
「座ると腰が痛い」
という方でも、椅子へ座った瞬間から痛いとは限りません。
例えば、
最初の30分は平気。
1時間で少し重い。
90分で腰を動かしたくなる。
2時間でつらい。
ということがあります。
この場合、
座る姿勢そのものだけではなく、同じ姿勢を続けている時間
も考える必要があります。
そのため、
「良い椅子へ買い替えれば大丈夫」
「姿勢を良くすれば大丈夫」
と一つの対策だけで考えないことが重要です。
立つと楽になるのは「姿勢が変わった」からかもしれません
座っていて腰がつらくなり、椅子から立つ。
すると、
腰が伸びる。
股関節が伸びる。
膝が伸びる。
背中の位置が変わる。
数歩歩けば脚も動く。
腕も動く。
つまり、
身体の状態が一気に変わります。
そのため、
「立つことが腰痛に絶対良い」
と考えるのではなく、
長時間続いていた座り姿勢から別の姿勢へ変化したこと
がポイントになる場合があります。
では一日中立っていれば腰痛は改善する?
ここで、
「座ると腰が痛いなら、ずっと立って仕事をすればいいのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、それも極端です。
今度は長時間立ち続けることで、
「立っていると腰がつらい」
「脚が疲れる」
という状態になる可能性があります。
重要なのは、
座るか立つかの二択ではありません。
座る。
立つ。
歩く。
姿勢を変える。
このように、身体の状態を定期的に変えることです。
デスクワークで「腰を動かしている時間」はどれくらいありますか?
パソコン作業中には、
指を動かす。
マウスを操作する。
書類を書く。
電話を取る。
など、身体を使っています。
しかし腰や股関節はどうでしょうか。
一度座ったあと、
30分。
60分。
90分。
ほとんど同じ位置のままになっていることがあります。
特に仕事へ集中すると、
「気付けば2時間座っていた」
ということも珍しくありません。
腰痛対策では、
どんな姿勢で座るか
だけでなく、
何分その姿勢を続けているか
も確認してみましょう。
昼休憩も座っていませんか?
午前中3時間パソコン。
12時になり昼休憩。
しかしデスクで昼食。
そのままスマートフォン。
13時から再び仕事。
この場合、
仕事としては休憩していますが、身体は長時間座り続けています。
例えば、
9時から12時まで座る。
12時から13時も座る。
13時から仕事再開。
となれば、途中で立つ機会が非常に少なくなります。
昼休憩のすべてを運動へ使う必要はありません。
5分でも10分でも、
椅子から離れる時間
を作ってみましょう。
長時間運転でも似たパターンがあります
座位腰痛はデスクワークだけではありません。
車の運転でも、
「30分程度なら大丈夫だけれど、1時間を超えると腰がつらい」
「高速道路を長時間運転すると腰を伸ばしたくなる」
「サービスエリアで歩くと少し楽になる」
という方がいます。
運転中は安全上、自由に姿勢を変えることができません。
さらに、
アクセル。
ブレーキ。
ハンドル。
周囲の確認。
など、一定の姿勢を保ちながら操作を続けます。
長距離運転をする場合には、安全を最優先にしながら、適切なタイミングで休憩を取り、車から降りて身体を動かすことが大切です。
在宅勤務では座る時間がさらに長くなることも
在宅勤務になって、
「通勤がなくなって身体は楽になった」
という方もいるでしょう。
一方で、
起床
↓
朝食
↓
すぐ仕事
↓
昼食も自宅
↓
午後も仕事
↓
仕事終了
↓
そのままテレビ
という生活になると、通勤で歩いていた時間までなくなることがあります。
会社勤務なら、
駅まで歩く。
階段を上る。
社内を移動する。
昼食を買いに行く。
という小さな活動があります。
在宅勤務では、それらが一気に減ることがあります。
そのため、
在宅勤務=身体への負担が少ない
とは限りません。
ソファで仕事をしている方は要注意
在宅勤務では、
「今日は少しだけだから」
とソファへ座り、ノートパソコンを膝の上へ置いて仕事をすることがあります。
最初は楽に感じても、
画面が低い。
背中が丸くなる。
身体が沈み込む。
姿勢を変えにくい。
という状態になることがあります。
長時間仕事をする場合には、可能な範囲で机と椅子を使い、身体を動かせる環境を作ることが重要です。
座ると腰が丸くなる方へ
椅子へ座った瞬間、
骨盤が後ろへ倒れる。
背中が丸くなる。
頭が前へ出る。
という姿勢になる方もいます。
この姿勢そのものを、
「絶対に悪い姿勢」
と決めつける必要はありません。
人はリラックスすると姿勢が変わります。
問題は、
その姿勢を何時間も続けていること
です。
背中が丸い姿勢。
背筋を伸ばした姿勢。
少し身体を後ろへ預ける姿勢。
立つ姿勢。
歩く。
身体はさまざまな姿勢を使います。
一つの姿勢だけを「正解」にして固定しないことが重要です。
「姿勢を良くしよう」と腰を反らしすぎていませんか?
腰痛がある方ほど、
「姿勢を良くしなければ」
と考えます。
すると、
胸を張る。
腰を反らす。
背筋を伸ばす。
この姿勢を長時間維持しようとすることがあります。
しかし、腰を強く反らした状態をずっと続ければ、それも疲れてきます。
つまり、
猫背が悪いから反対方向へ限界まで伸ばせばよい
というものではありません。
姿勢を整えることは大切ですが、
無理なく座れること
そして、
定期的に姿勢を変えること
も同じくらい重要です。
腰痛対策で椅子ばかり探していませんか?
腰が痛くなると、
「この椅子が悪いのでは?」
と思うことがあります。
そして、
高機能チェア。
腰用クッション。
骨盤クッション。
ランバーサポート。
などを探します。
身体に合った椅子やサポート用品が役立つ場合はあります。
しかし、どれだけ良い椅子でも、
4時間ほとんど動かず座り続ける
という生活まで自動的に解決してくれるわけではありません。
道具を変える前に、
「何分連続で座っているか」
を一度確認してみてください。
まずは「連続座位時間」を測ってみましょう
今日からできる簡単なチェックがあります。
仕事を開始したら、
次に立った時間
を確認してください。
例えば、
9時00分 仕事開始
10時45分 初めて立った
なら、1時間45分連続して座っていたことになります。
これを数日確認すると、
「思ったより長時間座っている」
ことに気付く方がいます。
腰がつらくなる時間と照らし合わせてみましょう。
腰痛の強さも一緒に記録する
さらに、
9時 0/10
10時 1/10
11時 3/10
12時 5/10
昼休憩で歩く
13時 2/10
15時 4/10
17時 6/10
というように、腰のつらさを0〜10で記録します。
これだけでも、
何分座ると腰が気になり始めるのか
が分かることがあります。
例えば、
「私は60分を超えると腰が重くなりやすい」
と分かれば、
60分経ってから立つのではなく、
45〜50分頃に一度立つ
という対策が考えられます。
腰痛が出てから立つのではなく「出る前」に立つ
ここは今回の記事で特に重要なポイントです。
毎日90分座ると腰がつらくなる方が、
90分
↓
腰が痛い
↓
立つ
という流れを繰り返しているのであれば、
次は、
60分
↓
まだ腰は大丈夫
↓
一度立つ
↓
少し歩く
↓
再び座る
という流れへ変えてみます。
つまり、
症状が出てから対策するのではなく、症状が出る前に姿勢を変える
という考え方です。
ハリココ鍼灸治療院/整体院にもこのようなご相談があります
腰痛のお悩みでは、
- デスクワークをすると腰が重い
- 長時間座っていると腰が痛い
- 立ち上がると腰を伸ばしたくなる
- 仕事終わりには腰がガチガチ
- 長距離運転で腰がつらい
- 会議が長い日は腰痛が強い
- 在宅勤務になって腰痛が増えた
- ソファに座っていると腰が痛い
- 休日に動いているほうが腰が楽
- 座ったあと立ち上がる瞬間につらい
- お尻周辺まで重く感じる
- 腰を揉んでも仕事をすると再びつらくなる
といったご相談があります。
同じ「座っていると腰が痛い」という方でも、
座った瞬間から痛いのか。
30分後なのか。
2時間後なのか。
立った瞬間も痛いのか。
歩くと楽になるのか。
によって状態は異なります。
今回の記事では「座る時間」を徹底的に見直します
このあと、
- 座位腰痛のセルフチェック
- 座っていると腰がつらくなる原因
- 骨盤・股関節・背中との関係
- デスク環境
- 椅子の座り方
- 長時間運転
- 在宅勤務
- 立つと楽になる理由の考え方
- 仕事中にできる対策
- 時間帯別セルフケア
- 腰痛を繰り返しにくくする生活習慣
- 医療機関へ相談したい腰痛
- ハリココ鍼灸治療院/整体院での施術
まで詳しく解説します。
まず今日確認していただきたいのは、
「一日に何時間座っているか」ではありません。
「一度座ったら、次に立つまで何分かかっているか」
です。
合計8時間座っていたとしても、こまめに立っている8時間と、2〜3時間連続で座り続ける8時間では身体の使い方が異なります。
腰痛対策を、
「良い姿勢で座る」
だけで終わらせず、
「座り続ける時間を短くする」
という視点からも考えていきましょう。
座っていると腰が痛くなる8つの原因
「座っていると腰が痛い」という症状があっても、その背景は一人ひとり異なります。
腰痛という名前から、
「腰の筋肉が硬いから」
「腰の骨が悪いから」
と、腰だけに原因を求めてしまう方も少なくありません。
しかし、椅子に座っている姿勢を考えると、身体は腰だけで支えられているわけではありません。
骨盤。
股関節。
お尻。
背中。
太もも。
足。
これらが組み合わさって座る姿勢を作っています。
そのため、座っていると腰が痛くなる場合には、腰だけではなく座っている身体全体の状態を確認することが重要です。
ここから代表的な8つの原因を詳しく見ていきましょう。
原因1.同じ姿勢を長時間続けている
最も基本的なポイントが、やはり姿勢を変えない時間の長さです。
例えば、
「姿勢が悪いから腰が痛い」
と思い、背筋を伸ばして座ったとします。
最初は楽。
30分経っても問題ない。
しかし1時間。
2時間。
3時間。
と同じ姿勢を続ければ、身体は疲れてきます。
つまり、
正しい姿勢であれば何時間座っても大丈夫
というわけではありません。
良い姿勢を探すこと以上に、
一つの姿勢をどれくらい続けているか
という視点を持ちましょう。
座り方を「固定しない」ことが大切です
腰痛対策では、
「骨盤を立てる」
「背筋を伸ばす」
「足を床につける」
などの座り方が紹介されることがあります。
これらを参考にすること自体は問題ありません。
ただし、
その姿勢を絶対に崩してはいけない
と考える必要はありません。
少し背もたれを使う。
身体を少し前へ動かす。
脚の位置を変える。
一度立つ。
また座る。
身体はこのように姿勢を変えながら使うものです。
一つの座り方を「正解」として固定するより、複数の姿勢を使い分けることを意識してみましょう。
原因2.骨盤が後ろへ倒れた姿勢が長く続いている
仕事へ集中していると、少しずつ椅子へ浅く座ることがあります。
すると、
お尻が前へ滑る
↓
骨盤が後ろへ倒れる
↓
背中が丸くなる
↓
頭が前へ出る
という姿勢になりやすくなります。
ソファや柔らかい椅子でも起こりやすい姿勢です。
この姿勢を一瞬取っただけで腰痛になるわけではありません。
問題なのは、
そのまま1時間、2時間と仕事を続けること
です。
午後になるほど腰がつらくなる方は、午前と午後で座り姿勢が変わっていないか確認してみましょう。
専門用語ミニ解説
骨盤後傾(こつばんこうけい)とは?
骨盤後傾とは、横から見たときに骨盤が後ろ方向へ傾いた状態を表す言葉です。
椅子へ浅く座り、お尻が前へ滑ったような姿勢では、骨盤後傾がみられることがあります。
ただし、
骨盤後傾=悪い姿勢=必ず腰痛になる
という単純なものではありません。
人は身体を動かす中で骨盤を前後へ動かします。
重要なのは、
一つの位置へ長時間固定されていないか
という点です。
腰痛を考える際には、骨盤の形だけでなく、どれくらい身体を動かしているかまで確認する必要があります。
原因3.股関節を長時間曲げたままにしている
椅子へ座ると、股関節は曲がった状態になります。
この状態そのものは正常な動きです。
しかし、
朝9時から座る。
午前中3時間。
昼休憩も座る。
午後5時間。
帰宅電車でも座る。
自宅でもソファ。
という生活では、股関節を曲げている時間が非常に長くなります。
その一方で、
脚を後ろへ伸ばす。
大股で歩く。
階段を上る。
といった股関節を大きく使う動作は少なくなります。
座って腰がつらくなる方は、一日に股関節をどのくらい動かしているかも確認してみましょう。
腰が痛いのに「股関節を見る」のはなぜ?
腰と股関節は別の場所にあります。
そのため、
「腰が痛いのに、どうして股関節が関係するの?」
と疑問に思うかもしれません。
しかし日常動作では、腰と股関節を別々に使っているわけではありません。
例えば、
椅子から立つ。
床の物を拾う。
靴を履く。
歩く。
階段を上る。
こうした動作では、腰だけでなく股関節も使っています。
股関節をほとんど動かさない生活では、身体を動かす際に腰周辺へ負担を感じる場合があります。
そのため、腰痛だから腰だけを確認するのではなく、股関節を含めて動きを見ることが大切です。
原因4.お尻を動かす機会が少ない
座っている間、お尻は座面に接しています。
そして長時間座り続けていると、お尻周辺の筋肉を大きく使う機会も少なくなります。
一方、
立ち上がる。
歩く。
階段を上る。
坂道を歩く。
といった動作では、お尻周辺も使います。
例えば車通勤で、
自宅
↓
車
↓
職場
↓
デスク
↓
車
↓
自宅
という生活を続けている場合、一日の歩数そのものが少ないことがあります。
「腰痛だから腰を鍛えよう」
と考える前に、まずは歩く時間が十分にあるかを確認してみましょう。
専門用語ミニ解説
大殿筋(だいでんきん)とは?
大殿筋は、お尻にある大きな筋肉です。
股関節を伸ばす動きなどに関わり、
- 椅子から立ち上がる
- 歩く
- 階段を上る
- 坂道を上る
といった日常動作でも使われます。
長時間座っている方の場合、大殿筋を「使っていない」と単純に言い切ることはできませんが、歩行や立ち上がりなど、股関節を大きく動かす機会が少なくなっていることがあります。
腰痛対策では、腰だけを集中的に動かすのではなく、お尻や脚を使う日常動作を増やすことも大切です。
原因5.背中を動かす機会が少なくなっている
腰痛というと、腰から下だけを考えがちです。
しかし背中も重要です。
パソコン作業では、
画面を見る。
キーボードを打つ。
マウスを操作する。
という一定の姿勢が続きます。
その間、
身体を大きくひねる。
背中を伸ばす。
腕を上へ伸ばす。
といった動きは少なくなります。
つまり腰だけでなく、背中全体の動きも減っていることがあります。
背中が丸いこと自体を怖がらないでください
「猫背は腰に悪い」
という情報を見て、
背中を絶対に丸めないようにしている方もいます。
しかし、身体を前へ曲げる動作は日常生活にも必要です。
背中を丸めることそのものが問題なのではありません。
重要なのは、
背中を丸めた状態だけで長時間過ごしていないか
です。
丸める。
伸ばす。
ひねる。
立つ。
歩く。
さまざまな動きを使いましょう。
原因6.椅子と机の高さが身体に合っていない
腰痛対策では、身体だけではなくデスク環境も確認しましょう。
例えば椅子が高すぎると、
足が床へ十分につかない。
太ももの裏側に圧迫感がある。
ということがあります。
逆に椅子が低すぎると、
膝や股関節が大きく曲がり、
身体を前へ倒した姿勢になりやすい場合があります。
また机が遠ければ、
キーボードへ手を伸ばす
↓
身体が前へ移動する
↓
背中が丸くなる
という姿勢になることもあります。
デスク環境セルフチェック
仕事中の状態を確認してみましょう。
□ 足裏が床へ安定してついている
□ 椅子へ深く座れる
□ 机へ身体を無理に近づけなくても作業できる
□ モニターを見るために大きく前かがみにならない
□ マウスが遠すぎない
□ キーボードへ腕を伸ばし続けていない
□ 仕事中に身体を左右どちらかへ傾けていない
一つでも気になる項目があれば、現在の環境で調整できないか確認してみましょう。
必ずしも高価な椅子へ買い替える必要はありません。
原因7.身体を動かす機会そのものが少ない
デスクワークによる腰痛では、
何時間座っているか
と同じくらい、
何時間動いているか
も重要です。
例えば一日8時間座る方でも、
通勤で40分歩く。
昼休憩に15分歩く。
帰宅後に散歩する。
という方と、
車通勤。
職場ではほぼデスク。
昼休憩も座る。
帰宅後もソファ。
という方では、身体活動量が異なります。
「運動不足=ジムへ行く必要がある」ではありません
運動不足と言われると、
「毎週ジムへ通わなければ」
「筋トレを始めなければ」
と考える方もいます。
もちろん運動習慣を作ることは大切です。
しかし最初から大きな目標を立てなくても構いません。
昼休憩に5分歩く。
エレベーターではなく階段を使う。
帰宅時に少し遠回りする。
休日に散歩する。
こうした日常動作も身体を動かす機会になります。
原因8.腰が痛くなるまで座り続けている
最後に、非常に重要なポイントです。
毎日、
「腰が痛くなったから立つ」
という行動になっていませんか。
例えば、
90分座ると腰が痛い
↓
90分経過
↓
腰が痛い
↓
立つ
というパターンです。
この場合、
腰がつらくなることを毎日確認してから動いている
ことになります。
そこで、タイミングを少し前倒しします。
腰が痛くなる30分前に立つ
もし90分座ると腰がつらくなるのであれば、
60分頃に一度立ちます。
まだ腰は痛くありません。
それでも、
一度立つ。
数歩歩く。
飲み物を取りに行く。
そして再び座る。
このようにします。
腰痛対策を、
痛くなってから行うもの
ではなく、
痛くなる前から行うもの
へ変えていきましょう。
「立つと楽」は身体からのヒントになることがあります
今回のテーマは、
座っていると腰が痛いけれど、立つと少し楽
というものです。
もしこのパターンがあるのであれば、
「立ったら楽だから、ずっと立てばいい」
と考えるのではなく、
姿勢を変えることで身体が楽になっている
という部分に注目してみましょう。
つまり、
座りっぱなしを避ける。
立ちっぱなしも避ける。
歩く。
座る。
また立つ。
身体の状態を変えていくことが重要です。
ケーススタディ(一般例)
40代・在宅勤務の女性
在宅勤務になってから腰痛を感じるようになりました。
朝9時から仕事を開始し、昼食も自宅のデスクで取ることが多く、夕方までほとんど外へ出ない生活でした。
座り始めて最初の1時間は問題ありません。
しかし90分ほど経過すると腰が重くなり、2時間を超えると椅子から立ちたくなります。
立って洗濯物を取り込んだり、キッチンまで歩いたりすると少し楽になる。
そして再び座ると、時間が経つにつれて腰が重くなる。
という状態でした。
一日の生活を確認すると、会社勤務時には、
駅まで歩く。
電車で立つ。
社内を移動する。
昼食を買いに行く。
といった小さな移動がありました。
在宅勤務では、それらがほぼなくなっていたのです。
そこで、
午前10時に一度立つ。
昼食後に家の周りを5分歩く。
午後3時に飲み物を取りに行く。
仕事終了後に散歩する。
という行動を取り入れました。
このように、腰痛対策では特別な運動だけでなく、以前は自然に行っていた日常の動きを取り戻すことも重要です。
腰痛の原因を一つに決めつけない
座ると腰が痛い場合、
「骨盤が歪んでいるから」
「筋力不足だから」
「椅子が悪いから」
「股関節が硬いから」
と、一つの原因を探したくなることがあります。
しかし実際には、
長時間座る
+姿勢を変えない
+股関節を動かさない
+歩く時間が少ない
+デスク環境が合っていない
というように、複数の要因が重なっている場合があります。
一つの原因だけを探すより、
生活の中で減らせそうな負担を一つずつ見つけること
が大切です。
今日から確認してほしい3つの数字
座っていると腰が痛い方は、今日から次の3つだけ記録してみましょう。
① 何分座ると腰が気になり始めるか
② 一日に何回立ち上がっているか
③ 一日にどのくらい歩いているか
細かく記録する必要はありません。
例えば、
「60分くらいで重くなる」
「午前中に2回しか立っていない」
「昼休憩はほとんど歩いていない」
という程度で構いません。
この3つが分かるだけでも、
何を最初に変えるべきか
が見えやすくなります。
座っていると腰が痛い方へ|朝から夜までの時間帯別腰痛対策
座っていると腰が痛くなる方は、
「腰が痛くなったらストレッチをする」
「仕事が終わったら腰を揉む」
「帰宅したらお風呂で温める」
という対策をしていることがあります。
もちろん、セルフケアそのものが悪いわけではありません。
しかし、
午前中から何時間も座る
↓
午後から腰が重くなる
↓
夕方には腰がつらい
↓
帰宅後に初めてケアする
という生活の場合、身体を動かすタイミングが遅くなっています。
そこで今回考えていただきたいのが、
「腰痛対策を夜にまとめない」
という方法です。
朝から夜までの生活の中へ、小さな対策を分散させてみましょう。
【朝】起床後から「座る時間」を増やしすぎない
朝起きたあと、
朝食。
ニュース。
スマートフォン。
テレビ。
身支度。
という流れで、家を出るまでほとんど座っている方もいます。
その後、
電車で座る。
会社へ到着して座る。
となれば、仕事開始前から座る時間が長くなります。
朝から本格的な運動をする必要はありません。
まずは、
カーテンを開ける。
洗面所へ行く。
着替える。
朝食を準備する。
ゴミを出す。
など、普段の生活の中で身体を動かしましょう。
朝の腰が楽でも油断しない
座位で腰痛が出る方の中には、
「朝起きたときは全然痛くない」
という方もいます。
その場合、
「腰そのものには問題がないのでは?」
と思うかもしれません。
しかし重要なのは、
その後の生活でどのように変化するか
です。
朝は0/10。
午前11時は2/10。
昼前は4/10。
昼休憩に歩いたら2/10。
夕方には6/10。
このような変化があるなら、一日の過ごし方を確認する価値があります。
朝の状態だけで、その日の腰の状態を判断しないようにしましょう。
起床後にできる簡単な身体の動かし方
朝から腰を強く伸ばす必要はありません。
まずは立った状態で、
肩を動かす。
腕を上へ伸ばす。
身体を軽く左右へ向ける。
その場で数歩歩く。
程度から始めます。
ポイントは、
「腰だけを動かそう」としすぎないこと。
腰痛があると腰ばかり意識してしまいますが、股関節や背中、脚も一緒に動かしましょう。
【通勤】座れたら必ず座る習慣を見直してみる
電車通勤の方の場合、
「空席を見つけたら必ず座る」
という方もいるでしょう。
もちろん疲れている日や体調が悪い日に無理に立つ必要はありません。
ただし仕事で一日中座る方なら、
通勤中まで必ず座らなければならないわけではありません。
例えば、
行きは座る。
帰りは一駅だけ立つ。
あるいは、
混雑していない日は数駅だけ立つ。
など、身体の状態に合わせて変えてみる方法があります。
駅まで歩く時間を大切にする
自宅から駅まで10分歩く。
会社の最寄り駅から5分歩く。
往復すれば、それだけでも一定の歩行時間になります。
腰痛対策というと、
「腰痛専用ストレッチ」
を探したくなりますが、まずは普段の歩行を減らさないことも重要です。
エスカレーターしか使わない。
最短距離しか歩かない。
すぐタクシーを利用する。
という生活になっている場合には、無理のない範囲で歩く機会を作りましょう。
【仕事開始】最初にタイマーを設定する
9時に仕事を開始したとします。
ここで、
「腰が痛くなったら立とう」
ではなく、
「10時になったら一度立とう」
と先に決めておきます。
仕事へ集中すると、時間はあっという間に過ぎます。
そのため、
パソコン。
スマートフォン。
時計。
などのタイマーを使う方法があります。
60分ごとに必ず立たなければならない?
必ず60分というわけではありません。
人によって、
30分で腰が重くなる。
60分で重くなる。
90分なら平気。
と違いがあります。
例えば普段90分程度で腰が気になり始めるなら、
60分前後で一度姿勢を変える
という方法があります。
大切なのは、
自分の腰がつらくなる時間より少し前
を目安にすることです。
【午前中】1〜2分の「腰痛リセット」
仕事中にできる対策は、長時間でなくても構いません。
例えば、
① 椅子から立つ
まず座位を中断します。
② 机から少し離れる
数歩でも構いません。
③ 身体を軽く伸ばす
腕を上へ伸ばします。
④ 股関節を動かす
その場で軽く足踏みします。
⑤ 30秒程度歩く
飲み物を取りに行く程度でも構いません。
これだけなら1〜2分です。
「腰痛を治すための運動」
と考えるのではなく、
座り続ける時間を一度切る
ために行います。
トイレを「腰痛対策の合図」にする
セルフケアが続かない理由の一つは、
忘れてしまうことです。
そこで普段必ず行う行動と組み合わせます。
例えば、
トイレから戻る前に少し歩く。
あるいは、
飲み物を取りに行ったら肩と腰を軽く動かす。
これなら新しく「運動時間」を作る必要がありません。
日常生活にすでにある行動へ、身体を動かす習慣を追加します。
【昼休憩】午前中の座り姿勢を一度終わらせる
昼休憩は非常に重要です。
午前中3時間。
昼休憩1時間。
午後5時間。
もし昼休憩までデスクで過ごせば、一日の大半を同じ椅子で過ごすことになります。
そこで、
昼休憩は一度デスクから離れる
ことを意識してみましょう。
昼食後に5〜10分歩く
昼休憩が60分あるなら、すべてを運動へ使う必要はありません。
昼食を食べる。
休憩する。
スマートフォンを見る。
それでも構いません。
ただし最後に5〜10分程度、歩く時間を作ります。
会社の周囲。
コンビニ。
ビル内。
階段。
どこでも構いません。
目的はカロリー消費ではなく、
午前中とは違う身体の使い方をすること
です。
「昼寝をすると腰が痛い」という方へ
昼休憩に机へ伏せて眠る方もいるでしょう。
短時間休むことで午後の仕事へ切り替えやすくなる方もいます。
ただし、
30分以上机へ伏せたまま。
身体をひねったまま。
腰を丸めたまま。
という姿勢になると、起きたときに腰の重さを感じることがあります。
昼寝をする場合でも、起きたあとに一度立ち、身体を動かしてから午後の仕事へ戻りましょう。
【午後】腰痛が出やすい時間を先回りする
午後は、
「午前中より腰がつらい」
という方が増える時間帯です。
例えば毎日15時頃から腰が重くなるなら、
15時まで待ちません。
14時30分頃に一度立ちます。
これが、
症状を先回りする
という考え方です。
午後3時の「立つ習慣」
午後3時になったら、
パソコンから離れる。
立つ。
飲み物を取りに行く。
トイレへ行く。
少し歩く。
これだけでも構いません。
毎日同じ時間に行うと習慣化しやすくなります。
「腰が痛くなったから立つ」
ではなく、
「15時になったから立つ」
へ変えていきます。
専門用語ミニ解説
腸腰筋(ちょうようきん)とは?
腸腰筋という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。
一般的に腸腰筋は、大腰筋・腸骨筋などをまとめた呼び方として使われ、股関節を曲げる動きなどに関係します。
椅子へ座っている間は股関節を曲げた姿勢になります。
そのため長時間座る生活と股関節周辺の状態を考える際に、腸腰筋という名前が登場することがあります。
ただし、
「座って腰が痛い=腸腰筋が硬い」
と一つの筋肉だけで原因を判断することはできません。
腰。
骨盤。
股関節。
背中。
お尻。
生活習慣。
これらを総合的に確認することが重要です。
【会議】会議が長い日ほど腰がつらい方へ
普段のデスクワークでは立つことができても、会議になると難しいことがあります。
1時間の会議。
続けて1時間のオンライン会議。
そのまま資料作成。
こうなると2〜3時間連続で座ることがあります。
会議前に、
トイレへ行く。
少し歩く。
身体を動かす。
会議終了後にすぐ立つ。
というように、会議の前後を利用することがポイントです。
オンライン会議では座り続けなくてもよい場合があります
オンライン会議でも、状況によっては、
カメラOFFの時間に立つ。
音声だけ聞く場面では少し姿勢を変える。
休憩時間に歩く。
という方法があります。
もちろん会議のルールや仕事内容に合わせる必要があります。
しかし、
「オンライン会議=1時間微動だにしてはいけない」
とは限りません。
可能な範囲で姿勢を変えましょう。
【長時間運転】デスクワークとは違う対策が必要です
車の運転では、仕事中のデスクワークのように、
「腰が重いから立とう」
とはできません。
安全が最優先です。
そのため長距離運転では、
休憩の取り方
が重要になります。
腰が限界になる前に休憩する
例えば2時間運転すると腰がつらくなる方が、
2時間30分まで我慢する。
サービスエリアへ到着してようやく休憩する。
という状態になっている場合があります。
これもデスクワークと同じで、
つらくなる前に休憩する
ことを意識しましょう。
道路状況や安全を最優先にしながら、適切なタイミングで休憩を取ります。
車から降りたら「腰を伸ばす」だけで終わらせない
サービスエリアで車から降りると、
すぐ腰へ手を当てて反らしたくなる方もいます。
それだけで終わらず、
少し歩く。
トイレへ行く。
腕を動かす。
脚を動かす。
というように身体全体を使いましょう。
運転中は身体の動きが限られるため、休憩では運転姿勢とは違う動きを取り入れます。
運転席の位置も確認する
座席がハンドルから遠すぎると、
腕を伸ばす。
身体が前へ出る。
背もたれから身体が離れる。
という姿勢になることがあります。
逆に近すぎても操作しにくくなります。
安全に操作できる範囲で、
座席位置。
背もたれ。
ハンドルとの距離。
を確認しましょう。
腰痛対策よりも、まず安全な運転姿勢を確保することが前提です。
【仕事終了】座ったまま休憩しない
18時に仕事終了。
「疲れた」
と思い、そのまま椅子でスマートフォンを見る。
気付けば20分。
これでは仕事が終わっても座位が続きます。
仕事終了を、
身体を動かす合図
にしましょう。
パソコンを閉じる。
立つ。
荷物を持つ。
駅まで歩く。
この流れを作ります。
在宅勤務は特に「仕事終了後」が重要
在宅勤務では通勤がありません。
仕事終了。
パソコンを閉じる。
そのままソファへ移動。
テレビを見る。
という生活になりやすくなります。
会社勤務なら自然に発生する、
駅まで歩く。
電車に乗る。
自宅まで歩く。
という時間がありません。
そこで仕事が終わったら、
10分だけ外を歩く
という方法があります。
「架空の帰宅時間」を作るイメージです。
仕事モードとプライベートを切り替える意味でも活用できます。
【帰宅後】腰が痛いからといってずっと横にならない
仕事で腰がつらいと、
帰宅後はソファ。
そのまま横になる。
という方もいます。
強い痛みがある場合に無理をする必要はありません。
しかし慢性的な腰の重さで、
「腰痛だから一切動かない」
という生活を続けると、身体を動かす機会がさらに減ります。
痛みの状態に合わせて、
家事。
入浴。
短時間の散歩。
軽い身体運動。
などを取り入れましょう。
帰宅後にできる簡単セルフケア① 股関節を動かす
椅子へ座っている時間が長かった日は、股関節を動かします。
立った状態で壁や椅子へ手を添えます。
片脚を軽く前後へ動かします。
大きく振る必要はありません。
痛みのない範囲で左右行います。
ポイントは、
腰を無理に反らさないこと。
股関節を動かすことを意識します。
セルフケア② 椅子からゆっくり立つ
椅子へ座ります。
足を床へつけます。
身体を少し前へ移動させ、ゆっくり立ち上がります。
そして再び座ります。
5〜10回程度を目安に、痛みのない範囲で行います。
立ち座りでは、
股関節。
お尻。
太もも。
などを使います。
腰だけを動かすのではなく、下半身を使う運動として取り入れます。
セルフケア③ 身体を左右へ向ける
立った状態、または椅子へ座った状態で、上半身をゆっくり左右へ向けます。
反動はつけません。
腰だけをひねるのではなく、身体全体が向きを変えるイメージです。
痛みが出る方向へ無理に動かす必要はありません。
セルフケア④ 短時間歩く
腰痛対策というと、ストレッチを探す方が多いのですが、
歩くこと
も身体を動かす方法の一つです。
帰宅後に5〜10分。
夕食後に10分。
買い物へ歩いて行く。
など、ご自身が続けやすい方法を選びましょう。
【入浴後】強く腰を揉み続けない
身体が温まると、
「今なら強く押しても大丈夫」
と思うかもしれません。
しかし、
痛いほど押す。
硬いところを長時間押す。
翌日まで痛みが残るほど刺激する。
という方法は避けましょう。
セルフケアは、
強い刺激より、無理なく継続できること
を優先します。
【就寝前】ソファで長時間座らない
仕事で8時間座ったあと、
帰宅後にソファで3時間。
という生活では、一日の座位時間がさらに長くなります。
テレビを見ること自体が悪いわけではありません。
ただし、
CMになったら立つ。
1話終わったら飲み物を取りに行く。
スマートフォンを見る前に一度歩く。
というように、夜も姿勢を変えるタイミングを作りましょう。
腰痛対策を続ける「行動スイッチ」
ここまで多くの対策をご紹介しました。
全部覚える必要はありません。
普段の行動とセットにします。
例えば、
仕事を始めて1時間経ったら立つ。
トイレへ行ったら少し歩く。
昼食後に5分歩く。
15時になったら立つ。
仕事終了と同時に歩く。
帰宅したら一度身体を動かす。
このようにルールを作ります。
「30分ストレッチ」より「1日5回立つ」から始める
忙しい方が、
「毎日30分ストレッチする」
という目標を立てても、続かないことがあります。
その場合、
午前中1回。
昼休憩1回。
午後2回。
仕事終了時1回。
合計5回立つ。
という目標から始めても構いません。
1回1〜2分なら、合計でもそれほど長くありません。
重要なのは、
連続して座る時間を減らすこと
です。
ケーススタディ(一般例)
50代・事務職の女性
仕事はほぼ一日パソコン。
朝は腰痛がありませんが、11時頃から腰が重くなり、夕方になると椅子から立つたびに腰を伸ばしたくなる状態でした。
帰宅後は毎日ストレッチをしていました。
しかし翌日仕事をすると、また同じ時間帯から腰が重くなります。
生活を確認すると、
9時から12時までほぼ座る。
昼食もデスク。
13時から15時まで座る。
15時から会議。
17時から資料作成。
という状態でした。
そこで、
10時に一度立つ。
昼食後に5分歩く。
14時30分に飲み物を取りに行く。
会議終了後に立つ。
仕事終了後に駅まで少し遠回りする。
という行動を取り入れました。
ここで重要なのは、
新しい腰痛体操を増やしたわけではない
という点です。
変えたのは、
座り続ける時間
です。
一日の腰痛対策をまとめると
朝は身体を動かしてから仕事へ向かう。
通勤では歩く時間を減らしすぎない。
仕事開始後は腰がつらくなる前に立つ。
昼休憩は一度デスクから離れる。
午後は腰痛が出やすい時間を先回りする。
長距離運転では安全を優先して休憩する。
仕事終了後は座ったまま過ごさない。
帰宅後は身体を少し動かす。
夜も長時間同じ姿勢を続けない。
特別なことばかりではありません。
むしろ、
立つ。
歩く。
姿勢を変える。
という非常にシンプルな行動が中心です。
腰痛対策は、帰宅後の10分だけで行うものではありません。
朝から夜までの生活そのものを少しずつ変えていくことが大切です。
座っていると腰が痛い方が見直したい8つの腰痛対策
腰痛が続くと、
「何かしなければ」
と思います。
インターネットで検索する。
動画を見る。
ストレッチを始める。
腰痛用クッションを買う。
コルセットを使う。
筋トレを始める。
姿勢を意識する。
さまざまな対策を試している方もいらっしゃるでしょう。
しかし、腰痛対策はたくさん行えばよいとは限りません。
例えば、
「姿勢を良くしよう」
と一日中腰を反らしている。
「腰を柔らかくしよう」
と痛みを我慢してストレッチしている。
「腰を守ろう」
と必要以上に身体を動かさなくなっている。
このように、良かれと思って行っていることが、ご自身の状態に合っていない場合もあります。
ここからは、座っていると腰が痛くなる方が一度見直しておきたいポイントを解説します。
①「正しい姿勢」を一日中維持しようとしている
腰痛対策で非常によく聞くのが、
「姿勢を良くしましょう」
という言葉です。
もちろんデスク環境や座り姿勢を確認することは大切です。
しかし、
「良い姿勢を作ったら絶対に崩してはいけない」
という意味ではありません。
例えば朝9時。
椅子へ深く座る。
骨盤を起こす。
背筋を伸ばす。
顎を引く。
足を床につける。
ここまではよいでしょう。
しかし、この姿勢を、
10時。
11時。
12時。
13時。
14時。
と維持しようとすればどうでしょうか。
身体は疲れてきます。
「良い姿勢」より「次の姿勢」が重要
座っていると腰が痛くなる方には、
今の姿勢が正しいか
だけでなく、
次にいつ姿勢を変えるか
を考えていただきたいと思います。
例えば、
50分座る。
一度立つ。
数分歩く。
再び座る。
少し背もたれを使う。
また立つ。
このように姿勢を変えていきます。
身体を一つの形へ固定するのではなく、
動ける状態を作ること
を意識してみましょう。
② 腰が痛いから腰だけをストレッチしている
腰痛があると、腰を伸ばしたくなります。
前へ曲げる。
後ろへ反らす。
身体をひねる。
腰周辺を押す。
こうしたセルフケアを繰り返している方もいます。
しかし、前章までお伝えしてきたように、座る姿勢には腰以外も関係します。
股関節。
お尻。
背中。
脚。
これらも長時間同じ状態になっています。
そのため、
腰痛=腰だけを動かす
という考え方に限定しないようにしましょう。
腰を触らない腰痛対策もあります
例えば、
10分歩く。
椅子から立ったり座ったりする。
階段を使う。
腕を上へ伸ばす。
股関節を動かす。
こうした運動では、腰を直接揉んでいません。
しかし、座っているときとは身体の使い方が変わります。
腰痛対策という名前が付いていなくても、全身を動かすこと自体が大切な場合があります。
③ 痛いほどストレッチしたほうが効くと思っている
身体が硬いと感じると、
「もっと伸ばさなければ」
と思うかもしれません。
そこで、
痛みを我慢する。
反動をつける。
強くひねる。
限界まで伸ばす。
というストレッチをしてしまう方がいます。
しかし、
痛い=効いている
とは限りません。
セルフストレッチは、痛みのない範囲から始めましょう。
特に腰痛が強いときに、
「硬いから無理に伸ばそう」
とする必要はありません。
ストレッチ後に悪化していないか確認する
セルフケアを評価するときには、
「やった瞬間に気持ちいい」
だけで判断しないことも重要です。
例えば、
ストレッチ中は気持ちいい。
しかし30分後に腰が痛い。
翌朝いつもよりつらい。
という場合には、その方法や強さが現在の状態に合っていない可能性があります。
セルフケアは、
やっている最中だけでなく、その後の身体の反応
も確認しましょう。
④ 腰痛用クッションがあれば何時間でも座れると思っている
腰痛用のクッションや座布団を利用している方も多いでしょう。
ご自身に合ったものを使うことで、座りやすく感じることはあります。
ただし、
クッションを使えば長時間座り続けても問題ない
というわけではありません。
例えば、
通常の椅子なら60分で腰が重い。
クッションを使うと90分楽。
この場合でも、3時間連続で座ることを目標にする必要はありません。
道具は、
座り続けるためのもの
ではなく、
より楽に座るための補助
として考えましょう。
高価な椅子を買う前に確認してほしいこと
腰痛があると、
「もっと良い椅子なら腰痛がなくなるのでは?」
と思うかもしれません。
もちろん身体や仕事環境に合った椅子を選ぶことは重要です。
しかし、買い替える前に次の項目を確認してみましょう。
今の椅子で足が床についているか。
机との距離は適切か。
モニターが低すぎないか。
キーボードが遠すぎないか。
1時間以上連続して座っていないか。
昼休憩も同じ椅子で過ごしていないか。
高価な椅子へ変えても、座り続ける生活そのものが同じであれば、それだけですべてが解決するとは限りません。
⑤ コルセットを「腰痛を治すもの」と考えている
腰痛があると、コルセットを使用する方もいます。
コルセットが必要かどうか、どのように使用するかについては、症状や状況によって異なります。
特に医療機関などから使用方法を指示されている場合には、その指示に従ってください。
注意したいのは、
「コルセットをしていれば何をしても大丈夫」
と考えないことです。
コルセットを使用していても、
長時間座る。
重いものを無理に持つ。
痛みを我慢して仕事を続ける。
という行動には注意が必要です。
コルセットを外すのが怖くなっていませんか?
慢性的な腰痛がある方の中には、
「コルセットがないと不安」
と感じる方もいます。
もちろん、急に使用を中止すればよいという意味ではありません。
ただし長期間使用している場合には、
なぜ使っているのか。
どの場面で必要なのか。
いつまで使用する予定なのか。
を一度確認することも大切です。
ご自身で判断しにくい場合には、医療機関や専門家へ相談しましょう。
⑥ 腰痛だから運動をすべて避けている
腰が痛いと、
「動いたら悪化するのでは?」
と不安になることがあります。
特に以前、
重いものを持って腰が痛くなった。
運動後に腰痛が出た。
ぎっくり腰を経験した。
という方ほど、身体を動かすこと自体が怖くなる場合があります。
もちろん、強い痛みや医療機関から運動制限を受けている場合などは別です。
しかし慢性的な腰の重さがあるからといって、
一切動かない生活
が適しているとは限りません。
「運動する」と「激しい運動をする」は別です
運動というと、
ランニング。
スクワット。
筋力トレーニング。
スポーツ。
などを想像するかもしれません。
しかし、
5分歩く。
階段を使う。
家事をする。
立って料理する。
買い物へ歩いて行く。
これも身体活動です。
「腰痛だから運動できない」
と考える前に、
今の身体で無理なくできる動き
を探してみましょう。
⑦ 腰痛だから腹筋を鍛えればいいと思っている
腰痛について調べると、
「体幹を鍛えましょう」
「腹筋が弱いから腰が痛い」
という情報を見ることがあります。
そこで急に、
腹筋運動を毎日100回。
プランクを長時間。
高負荷の筋力トレーニング。
を始める方もいます。
しかし、
腰痛=腹筋不足
と一つの原因だけで説明することはできません。
筋力は身体を考える一つの要素ですが、
座っている時間。
身体活動量。
仕事環境。
睡眠。
股関節の動き。
仕事内容。
なども関係します。
専門用語ミニ解説
体幹(たいかん)とは?
「体幹を鍛える」という言葉はよく使われます。
体幹とは一般的に、頭部や手足を除いた胴体部分を指します。
腹筋だけではありません。
背中。
腹部。
骨盤周辺。
などを含む広い範囲です。
そのため、
体幹トレーニング=腹筋運動だけ
というわけではありません。
また、腰痛があるから必ず体幹トレーニングが必要とも限りません。
現在の身体の状態や活動量に合わせて運動を選ぶことが重要です。
「筋力がないから腰痛」と決めつけない
例えば、
週3回運動している方でも腰痛になることがあります。
反対に、筋力トレーニングをしていなくても腰痛がほとんどない方もいます。
腰痛にはさまざまな要素が関係します。
そのため、
「私の腰痛は腹筋がないからだ」
と決めつけるのではなく、
一日の生活全体を見ること
が重要です。
⑧ 休日に一日中寝て腰を休ませている
平日に腰がつらい。
だから休日は、
朝遅くまで寝る。
ソファでテレビを見る。
昼寝する。
スマートフォンを見る。
夕方までほとんど外へ出ない。
という過ごし方をしていませんか。
本人としては、
「腰を休ませている」
つもりかもしれません。
しかし、平日に座る時間が長い方が休日もほとんど動かなければ、身体活動量はさらに少なくなります。
休日は「腰を休める日」ではなく「違う動きをする日」にする
休日に激しい運動をする必要はありません。
散歩。
買い物。
掃除。
洗濯。
趣味。
公園。
サイクリング。
など、平日のデスクワークとは違う身体の使い方を取り入れます。
平日は座っている時間が長いからこそ、休日は無理のない範囲で身体を動かす日として考えてみましょう。
平日と休日の腰痛を比較してみる
腰痛の原因を考えるうえで役立つのが、
平日と休日の比較
です。
例えば、
平日
座位時間 10時間
歩行時間 20分
パソコン 8時間
運転 1時間
腰痛 6/10
休日
座位時間 5時間
歩行時間 90分
パソコン 1時間
運転 30分
腰痛 2/10
という違いがあるとします。
この場合、
「休日だから精神的に楽」
という要素もあるかもしれません。
しかし同時に、
座る時間。
歩く時間。
身体を動かす回数。
が大きく違います。
こうした差を確認すると、ご自身の腰痛を考えるヒントになります。
逆に「休日のほうが腰が痛い」方もいます
全員が平日に腰痛が強いわけではありません。
休日になると、
長時間ドライブする。
ソファで何時間も映画を見る。
ゲームをする。
ゴルフをする。
庭仕事をする。
子どもを抱っこする。
など、平日とは違う身体の使い方をすることがあります。
そのため、
「休日だから腰が楽なはず」
とも限りません。
大切なのは、
何曜日かではなく、何をしていたか
です。
腰痛日記を一週間つけてみましょう
座っていると腰が痛い方におすすめなのが、簡単な腰痛日記です。
細かく書く必要はありません。
例えば、
月曜日
連続座位 約2時間
腰痛開始 11時
夕方 6/10
昼休憩 ほぼ座っていた
火曜日
連続座位 約50分
腰痛開始 15時
夕方 3/10
昼休憩 10分歩いた
水曜日
会議が多い
腰痛開始 14時
夕方 5/10
歩行少なめ
という程度です。
記録したいのは「痛み」だけではありません
腰痛日記では、
痛みの強さ。
痛む時間。
だけでなく、
その日に何をしていたか
も記録します。
例えば、
長時間会議。
長距離運転。
在宅勤務。
外回り。
休日。
買い物。
運動。
睡眠不足。
などです。
すると、
「在宅勤務の日は腰がつらい」
「外回りの日は意外と楽」
「昼に歩いた日は夕方が楽」
といった傾向が見える場合があります。
「腰痛ゼロ」だけを評価基準にしない
腰痛対策を始めると、
「まだ腰が痛いから意味がない」
と思ってしまうことがあります。
しかし変化を見るときには、
痛い・痛くない
だけで判断しないことも大切です。
例えば、
以前は60分で腰が痛かった。
今は90分程度まで気にならない。
以前は夕方8/10だった。
今は5/10。
以前は帰宅後も腰痛が残っていた。
最近は歩くと楽になる。
こうした変化も確認してみましょう。
腰痛対策の目標を細かく設定する
いきなり、
「腰痛を完全になくす」
という目標だけにすると、途中の変化が分かりにくくなります。
そこで、
「午前中に2回立つ」
「昼休憩に5分歩く」
「連続座位を90分以内にする」
「休日に30分散歩する」
など、行動目標も作ります。
自分で実行できる行動なら、達成したかどうかを確認しやすくなります。
腰痛対策は「強いこと」より「続けられること」
腰痛が長く続いていると、
「もっと強いストレッチをしなければ」
「もっと筋トレしなければ」
「もっと良い道具を買わなければ」
と思うことがあります。
しかし実際の生活で重要なのは、
毎日できるか。
仕事中にもできるか。
無理なく続けられるか。
という点です。
例えば、
週に一度だけ60分運動する。
それ以外は毎日10時間座る。
という生活より、
毎日こまめに立つ。
昼休憩に歩く。
帰宅後に少し身体を動かす。
休日も適度に活動する。
という習慣を作るほうが取り入れやすい方もいます。
「腰を守る」から「身体を使う」へ
腰痛があると、
重いものを持たない。
腰を曲げない。
身体をひねらない。
運動しない。
できるだけ座る。
というように、身体を守ろうとすることがあります。
もちろん症状によって避けるべき動作がある場合もあります。
しかし慢性的な腰痛に対して、必要以上にすべての動きを避けると、
身体を使う機会そのものが減ってしまう
ことがあります。
痛みのない範囲で、
歩く。
立つ。
しゃがむ。
腕を上げる。
股関節を動かす。
日常生活の中でさまざまな動きを使っていきましょう。
ケーススタディ(一般例)
40代・デスクワーク中心の女性
数年前から腰の重さがあり、
「姿勢が悪いことが原因だ」
と考えていました。
そのため仕事中は、
背筋を伸ばす。
腰を反らす。
骨盤を立てる。
という姿勢を意識し続けていました。
さらに腰痛用クッションを使用し、帰宅後には30分ストレッチ。
それでも夕方になると腰がつらくなります。
一日の生活を確認すると、
姿勢は意識しているものの、ほとんど立っていない
ことが分かりました。
そこで、
「良い姿勢を長く維持する」
ことだけを目標にするのではなく、
50〜60分で一度立つ。
昼休憩に歩く。
午後の会議終了後に歩く。
仕事終了後に身体を動かす。
という行動を増やしました。
このケースから分かるのは、
腰痛対策をしていることと、腰への負担を減らせていることは必ずしも同じではない
という点です。
自分の腰痛対策を一度棚卸ししてみましょう
現在行っている腰痛対策を書き出してみてください。
例えば、
ストレッチ。
クッション。
コルセット。
筋トレ。
マッサージ。
入浴。
姿勢改善。
そして、それぞれについて、
「なぜこれをやっているのか?」
を考えてみます。
「SNSで見たから」
「腰痛には良いと聞いたから」
だけではなく、
今の自分の腰痛に合っているのか
を確認しましょう。
最も見落としやすいのは「何もしない時間」です
腰痛対策として、
毎晩10分ストレッチ。
これは分かりやすい行動です。
しかし一日の残り時間を見ると、
8時間仕事。
2時間通勤。
3時間自宅で座る。
という生活かもしれません。
つまり、
セルフケアをしている10分だけを見るのではなく、残りの時間をどう過ごしているか
が非常に重要です。
座っていると腰が痛い方ほど、
「どのストレッチが一番効くのか」
を探し続けるより、
「私は何分連続で座っているのか」
を確認してみてください。
腰痛対策をシンプルにするなら3つから
たくさんありすぎて分からない方は、まず次の3つから始めます。
1.腰が痛くなる前に立つ
2.昼休憩に少し歩く
3.帰宅後も座りっぱなしにしない
これだけです。
ストレッチ方法を10種類覚える必要はありません。
高価な器具を用意する必要もありません。
まずは、
長時間同じ姿勢を続けない生活
を作ることから始めてみましょう。
セルフケアを続けても「座ると腰が痛い」を繰り返す場合は?
ここまで、
座る時間を短くする。
腰が痛くなる前に立つ。
昼休憩に歩く。
股関節や背中を動かす。
デスク環境を見直す。
帰宅後も座りっぱなしにしない。
といった対策をご紹介してきました。
まずは、ご自身の生活の中で取り入れやすいものから始めてみてください。
しかし、
「こまめに立っているけれど腰痛が続いている」
「以前より短い時間で腰が痛くなる」
「座ると腰だけでなくお尻までつらい」
「仕事へ集中できないほど腰が気になる」
「休日にも腰痛を感じるようになった」
「何年も同じ腰痛を繰り返している」
という場合には、一度身体の状態を確認することも選択肢になります。
「座ると腰が痛い」だけでは状態は判断できません
同じ、
「座っていると腰が痛い」
というお悩みでも、実際にはかなり違いがあります。
例えばAさん。
椅子へ座って5分程度で腰が痛くなる。
Bさん。
1時間程度なら問題ないが、90分を超えると腰が重くなる。
Cさん。
仕事中はそれほど痛くないが、長時間座ったあと立ち上がる瞬間に腰が痛い。
Dさん。
座っていると腰からお尻まで重くなり、歩くと少し楽になる。
Eさん。
座っていると腰だけでなく脚にしびれを感じる。
すべて「座ると腰が痛い」という言葉で表現できますが、症状の出方は異なります。
そのため、腰痛を確認するときには、
痛いか、痛くないか
だけでは情報が足りません。
腰痛が始まるまでの時間を確認します
今回の記事で繰り返しお伝えしている、
「何分座ると腰が痛くなるのか」
は重要な情報です。
例えば以前は、
2時間座っても大丈夫だった。
しかし最近は60分で腰が重い。
さらに最近は30分で気になる。
というように、症状が出るまでの時間が短くなっている場合があります。
反対にセルフケアや生活改善を始めて、
以前は30分で腰が痛かった。
最近は60分程度なら問題ない。
という変化が出ることもあります。
痛みの強さだけでなく、症状が出るまでの時間も身体の変化を確認する一つの材料になります。
ハリココ鍼灸治療院/整体院ではまずお話を伺います
ハリココ鍼灸治療院/整体院では、初回に現在のお悩みや生活状況について確認します。
座っていると腰が痛い方であれば、
いつ頃から腰痛があるのか。
何分程度座ると腰が痛くなるのか。
座った瞬間から痛いのか。
時間が経つと痛いのか。
椅子から立つ瞬間はどうか。
立っていると楽なのか。
歩くと楽なのか。
朝起きたときはどうか。
仕事終わりはどうか。
休日はどうか。
といった内容を確認します。
仕事内容も重要な情報です
「デスクワークです」
だけでは、実際の働き方までは分かりません。
例えば、
一日8時間パソコン。
電話対応が多い。
オンライン会議が多い。
外回りもある。
車移動が多い。
在宅勤務が中心。
会社と在宅勤務が半々。
など、働き方は人それぞれです。
さらに、
「忙しい日は3時間くらい立たない」
という方もいれば、
「30分ごとに社内を移動する」
という方もいます。
そのため腰痛では、職業名だけでなく、仕事中に身体をどのように使っているのかまで確認することが大切です。
日常生活についても確認します
仕事以外にも、
通勤方法。
車の運転時間。
家事。
育児。
運動習慣。
休日の過ごし方。
睡眠。
なども確認します。
例えば同じ8時間デスクワークでも、
毎日電車通勤で40分歩く方。
車で会社の目の前まで通勤する方。
では、一日の身体活動量が違います。
また、
平日は腰がつらい。
休日は楽。
という場合と、
平日より休日のほうがつらい。
という場合でも生活の違いがあります。
腰痛を腰だけの問題として考えず、一日の生活全体から確認することが重要です。
身体の動きも確認します
必要に応じて、
前へ身体を倒す。
身体を後ろへ動かす。
左右へ身体を向ける。
股関節を動かす。
脚を上げる。
椅子から立ち上がる。
歩く。
など、身体の動きを確認します。
このとき、
「腰が硬いかどうか」
だけを見るわけではありません。
どの動きで症状が出るのか。
左右で違いがあるのか。
座った状態と立った状態で違うのか。
などを確認します。
腰だけではなく股関節やお尻、背中も確認する理由
座っている姿勢では、
腰。
骨盤。
股関節。
お尻。
太もも。
背中。
など、複数の場所が関係しています。
そのため腰が痛いからといって、腰周辺だけを確認するとは限りません。
例えば、
股関節を動かしたとき。
上半身をひねったとき。
椅子から立ち上がったとき。
歩いたとき。
それぞれの動きを確認することで、現在の身体の使い方を把握していきます。
トリガーポイントケア整体
ハリココ鍼灸治療院/整体院では、お身体の状態を確認したうえでトリガーポイントケア整体を行っています。
腰痛の場合でも、腰だけに施術するとは限りません。
状態に合わせて、
腰周辺。
背中。
お尻。
股関節周辺。
脚。
なども確認します。
大切にしているのは、
「腰が痛いから、とにかく腰を強く揉む」
という考え方ではありません。
カウンセリングや身体の確認を行い、現在のお身体に合わせて施術を組み立てます。
トリガーポイントとは?
トリガーポイントという言葉を初めて聞く方もいらっしゃるでしょう。
一般的には、筋肉などにみられる過敏な部位を指す言葉として使われます。
特徴の一つとして、刺激された場所だけではなく、離れた場所へ症状を感じる関連痛がみられる場合があります。
そのため、
「腰が痛い=痛い場所だけを確認すればよい」
とは限りません。
ただし、腰痛の原因をすべてトリガーポイントだけで説明できるわけではありません。
身体の動きや生活習慣なども含め、総合的に確認することが重要です。
必要に応じて鍼灸施術をご提案します
お身体の状態によっては、鍼灸施術をご提案する場合があります。
初めて鍼灸を受ける方からは、
「鍼は痛くありませんか?」
「腰痛でも鍼をするのですか?」
「整体だけでも受けられますか?」
といったご質問をいただきます。
施術内容については事前にご説明し、ご希望を確認しながら進めます。
すべての方へ同じ施術を行うわけではありません。
不安なことや苦手な施術があれば、事前にお伝えください。
施術だけで「座る時間」は変わりません
ここは非常に重要です。
施術を受けたとしても、
翌日、
朝9時から12時まで座る。
昼休憩も座る。
13時から18時まで座る。
帰宅後もソファ。
という生活をすれば、身体は再び長時間同じ姿勢になります。
施術を受けることと、日常生活を見直すことは別々ではありません。
そのためハリココ鍼灸治療院/整体院では、お身体の状態に応じて、
座る時間。
立つタイミング。
セルフケア。
身体の動かし方。
などについてもお伝えします。
「施術を受ければ何もしなくていい」ではありません
腰痛を改善したいと考えたとき、
「整体に通えば全部解決する」
と思う方もいれば、
反対に、
「自分で全部何とかしなければ」
と思う方もいます。
しかし、
施術かセルフケアか
という二択にする必要はありません。
施術で身体の状態を確認する。
日常生活では座りっぱなしを減らす。
必要に応じてセルフケアを行う。
身体活動量を少しずつ増やす。
というように組み合わせて考えていきます。
仕事を辞めなくても腰痛対策はできます
「デスクワークが腰痛の原因なら仕事を変えないといけませんか?」
と心配する必要はありません。
仕事そのものを簡単に変えることはできません。
だからこそ、
現在の仕事を続けながら変えられる部分
を探します。
例えば、
60分に一度立つ。
昼休憩に歩く。
会議終了後に立つ。
マウスやモニターの位置を調整する。
在宅勤務終了後に散歩する。
こうした方法であれば、仕事内容を大きく変えずに取り入れられます。
腰痛で医療機関への相談を検討したい症状
腰痛の多くは日常生活で経験される症状ですが、中には自己判断だけで長期間様子を見ないほうがよいケースがあります。
特に、
- 転倒や事故のあとから強い腰痛がある
- 強い腰痛が突然出た
- 脚へ強いしびれがある
- 脚へ力が入りにくい
- 歩行が明らかに困難になった
- 排尿や排便に異常がある
- 会陰部周辺の感覚がおかしい
- 発熱を伴っている
- 安静にしていても強い痛みが続く
- 夜間に強い痛みが続く
- 原因不明の体重減少など全身症状を伴う
- 症状が急激に悪化している
といった場合には、医療機関への相談を検討してください。
特に急激な症状や神経症状、排尿・排便の異常などがある場合には、セルフストレッチだけで様子を見続けないことが重要です。
「いつもの腰痛」と違うときは注意する
何年も腰痛があると、
「またいつもの腰痛だろう」
と考えてしまいます。
しかし、
今までなかったしびれが出た。
急に力が入りにくくなった。
痛み方が明らかに違う。
安静にしていても強く痛む。
という変化がある場合には注意が必要です。
慢性腰痛があることと、新しい症状をすべて慢性腰痛として扱うことは別です。
普段と明らかに違う症状がある場合には、適切な医療機関へ相談しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1.座っていると腰が痛くなるのはなぜですか?
長時間同じ姿勢が続くことや、身体を動かす機会が少なくなること、デスク環境など複数の要素が関係している場合があります。
「姿勢が悪いから」と一つに決めつけず、何分座ると腰が気になり始めるのかを確認してみましょう。
Q2.立つと腰が楽になるのはなぜですか?
座位から立位になることで、
股関節。
膝。
背中。
腰。
など身体の状態が変わります。
さらに歩けば全身の動きも増えます。
「立つこと自体が万能」というより、長く続いていた座位から姿勢が変わったことがポイントになる場合があります。
Q3.座ると腰が痛いなら立ち仕事にしたほうがいいですか?
一日中立ち続ければよいとは限りません。
今度は立ちっぱなしによる疲労を感じる場合があります。
座る。
立つ。
歩く。
を適度に切り替えることが大切です。
Q4.何分ごとに立てばいいですか?
全員に共通する絶対的な時間はありません。
一つの考え方として、普段腰がつらくなる時間より前に立つ方法があります。
90分でつらくなるなら60分程度。
60分でつらくなるなら30〜45分程度。
というように、ご自身の状態に合わせて調整してみましょう。
Q5.良い姿勢なら長時間座っていても大丈夫ですか?
良い姿勢を意識することは大切ですが、どのような姿勢でも長時間固定されれば疲れることがあります。
姿勢を整えることに加えて、定期的に立ったり歩いたりしましょう。
Q6.腰痛用クッションは使ったほうがいいですか?
身体に合うクッションで座りやすく感じる場合はあります。
ただし、クッションがあれば何時間でも座ってよいというわけではありません。
クッションなどの補助用品と、座る時間の管理を分けて考えましょう。
Q7.腰痛には硬い椅子と柔らかい椅子のどちらがいいですか?
一概にどちらがよいとは言えません。
体格や仕事内容、座る時間などによって感じ方が異なります。
硬さだけでなく、
足が床につくか。
身体が沈み込みすぎないか。
立ち上がりやすいか。
机との高さが合うか。
なども確認しましょう。
Q8.ソファに座ると腰が痛くなるのはなぜですか?
ソファは身体が沈み込みやすく、姿勢を変えにくくなる場合があります。
さらにテレビやスマートフォンを見ていると、長時間同じ姿勢になりやすいこともあります。
ソファそのものだけでなく、何分連続で座っているかも確認してください。
Q9.腰痛には腹筋を鍛えたほうがいいですか?
腰痛を腹筋不足だけで説明することはできません。
筋力トレーニングが適している場合もありますが、現在の症状や身体の状態に合わせることが大切です。
まずは歩く、立つなど日常の活動量を確認することも重要です。
Q10.ストレッチは毎日したほうがいいですか?
無理のない範囲で継続できるセルフケアは一つの方法です。
ただし、痛みを我慢して行う必要はありません。
ストレッチ後に症状が強くなる場合には、方法や強さを見直しましょう。
Q11.仕事中に腰が痛くなったら、すぐ横になったほうがいいですか?
症状によって異なりますが、慢性的な腰の重さであれば、まず立って少し歩くなど、姿勢を変える方法があります。
ただし強い痛みやしびれ、力が入りにくいなどの症状がある場合には、無理をせず適切な医療機関へ相談してください。
Q12.長時間運転で腰が痛くなります。どうしたらいいですか?
まず安全を最優先にしてください。
長距離運転では適切なタイミングで休憩し、車から降りて少し歩くなど身体を動かしましょう。
腰が限界になるまで我慢してから休憩するのではなく、余裕を持った休憩を心がけます。
Q13.在宅勤務になってから腰痛が増えました
在宅勤務では、
通勤。
社内移動。
昼食への移動。
など、以前は自然に行っていた身体活動が減ることがあります。
仕事開始前、昼休憩、午後、仕事終了後などに、意識的に身体を動かす時間を作ってみましょう。
Q14.休日は腰が楽なのですが、仕事が原因ですか?
仕事そのものだけでなく、
座る時間。
パソコン時間。
休憩回数。
歩行量。
通勤。
などが平日と休日で違っている可能性があります。
何が違うのかを比較してみることが大切です。
Q15.逆に休日のほうが腰が痛いです
休日に、
長時間ドライブ。
ソファで映画を見る。
ゲーム。
庭仕事。
スポーツ。
など、平日とは違う身体の使い方をしている可能性があります。
「休日か平日か」ではなく、何をしたあとに腰痛が強くなるのか確認しましょう。
Q16.腰痛でも鍼灸施術を受けられますか?
お身体の状態を確認したうえで、必要に応じて鍼灸施術をご提案する場合があります。
初めての方には施術内容をご説明し、ご希望を確認しながら進めます。
Q17.長年腰痛がありますが相談できますか?
慢性的な腰痛についてもご相談いただけます。
現在の症状だけでなく、仕事内容、座る時間、日常生活、身体の動きなどを確認したうえで施術をご提案します。
まとめ|「座ると腰が痛い」は座り方だけの問題ではありません
今回の記事では、
座っていると腰が痛い。
立つと少し楽になる。
という腰痛について詳しく解説してきました。
このような腰痛があると、
「座り方が悪いのかな?」
と思う方が多いでしょう。
もちろん座り姿勢は確認したいポイントの一つです。
しかし、それだけではありません。
何分連続して座っているのか。
一日に何回立っているのか。
昼休憩をどう過ごしているのか。
どのくらい歩いているのか。
股関節や背中を動かしているのか。
在宅勤務なのか。
長時間運転があるのか。
休日はどう過ごしているのか。
こうした生活全体を見ることが重要です。
「一日8時間座る」より確認したい数字
この記事を読んだあと、まず確認していただきたいのは、
一日の合計座位時間だけではありません。
より注目していただきたいのが、
最長で何分連続して座っているか
です。
例えば同じ8時間でも、
45〜60分ごとに立つ8時間。
4時間ほぼ動かず、午後も4時間座る8時間。
では身体の使い方が違います。
今日の仕事で、
「座ってから次に立つまで何分だったか」
を一度測ってみてください。
腰が痛くなる時間を記録する
次に、
何分座ると腰が気になり始めるのかを確認します。
30分。
60分。
90分。
2時間。
人によって違います。
そして、その時間が分かったら、
腰が痛くなる少し前に立つ
ことを試してみましょう。
腰が痛くなったことを合図にするのではありません。
時間を合図にします。
例えば「50分座ったら立つ」から始める
何をしたらいいか分からない方は、一つだけルールを作ります。
50分仕事をしたら、一度立つ。
立ったら、
飲み物を取りに行く。
トイレへ行く。
30秒歩く。
腕を上へ伸ばす。
何でも構いません。
そして再び仕事へ戻ります。
これだけでも、
朝9時から12時まで一度も立たない。
午後1時から5時までほとんど動かない。
という状態を変えることができます。
完璧な座り方を探し続けなくても構いません
腰痛があると、
「正しい座り方」
を検索し続ける方がいます。
骨盤は何度。
膝は何度。
モニターは何センチ。
背もたれはどうする。
もちろん環境調整は大切です。
しかし、完璧な姿勢を作ろうとして身体を固めてしまっては本末転倒です。
最も良い姿勢は一つではありません。
身体は動くものです。
少し姿勢を変える。
背もたれを使う。
立つ。
歩く。
また座る。
というように、さまざまな姿勢を使っていきましょう。
腰痛対策を「夜だけ」にしない
帰宅後にストレッチ。
入浴。
セルフケア。
これらも大切です。
しかし仕事中に8時間座り続け、夜だけ10分ケアするという生活なら、日中にも対策を分散してみましょう。
午前中に一度立つ。
昼休憩に歩く。
午後に二度立つ。
仕事終了後に歩く。
夜にセルフケア。
このように、
一日を通して腰を動かす機会を作る
ことが重要です。
まず一週間だけ試してみましょう
生活習慣は、一日だけでは変化が分かりにくいことがあります。
まず一週間、
何分座ったか。
何時から腰が痛くなったか。
何回立ったか。
昼休憩に歩いたか。
夕方の腰痛は何点だったか。
を簡単に記録してみましょう。
そして一週間後、
「以前より腰痛が出る時間が遅くなった」
「夕方のつらさが少し違う」
「昼休憩に歩いた日は楽」
などの変化がないか確認します。
腰痛を我慢しながら働くことを当たり前にしない
毎日仕事をしていると、
「デスクワークだから腰痛は仕方がない」
と思うようになることがあります。
しかし、
仕事終わりには必ず腰が痛い。
休日まで腰痛が残る。
以前より早い時間から腰が痛くなる。
座ること自体が苦痛になっている。
という状態を、ただ我慢し続ける必要はありません。
まず生活を見直す。
セルフケアを行う。
必要であれば身体の状態を確認する。
症状によっては医療機関へ相談する。
というように、現在の状態に合わせて対応していきましょう。
神戸市垂水区で「座っていると腰が痛い」とお悩みの方へ
ハリココ鍼灸治療院/整体院 垂水駅前院では、腰痛でお悩みの方に対して、現在の症状だけでなく、
仕事中の姿勢。
連続して座っている時間。
身体を動かす頻度。
通勤。
運転。
休日の過ごし方。
なども確認しています。
腰痛だから腰だけを見るのではなく、股関節やお尻、背中なども含めて身体の状態を確認し、お一人おひとりに合わせて施術をご提案します。
「仕事をすると毎日腰が痛い」
「長時間座れない」
「立つと少し楽だけれど、座るとまた痛くなる」
「在宅勤務になって腰痛が増えた」
「長距離運転がつらい」
という方は、お気軽にご相談ください。
ハリココ鍼灸治療院/整体院 垂水駅前院
JR垂水駅・山陽垂水駅から徒歩約1分。
駅から近いため、お仕事帰りやお買い物の前後にも通院していただきやすい環境です。
土日祝も開院しています。
腰痛を、
「仕事だから仕方がない」
「座っているから仕方がない」
で終わらせず、一度ご自身の身体と生活を見直してみましょう。
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