座っていると腰が痛いのはなぜ?デスクワーク腰痛の原因と改善方法を柔道整復師が解説
座っていると腰が痛い…その原因は腰だけではないかもしれません
ハリココ鍼灸治療院/整体院 須磨駅前院の松本です。
「仕事で長時間座っていると腰が痛くなる。」
「立ち上がる瞬間に腰が伸びない。」
「夕方になると腰が重だるくなり、帰宅する頃には疲れ切っている。」
このようなお悩みを抱えている方は、神戸市内でも年々増えている印象があります。
特に近年は、デスクワークや在宅勤務が一般的になり、一日の大半を椅子に座って過ごす方も少なくありません。
実は、人の身体は長時間同じ姿勢を続けることが得意ではありません。
座っている時間が長くなると、腰の筋肉だけでなく、お尻や股関節、背中の筋肉まで少しずつ緊張が蓄積し、血液の循環も悪くなりやすくなります。
その状態で立ち上がると、硬くなった筋肉が急に動くため、「腰が痛い」「伸びない」「動き始めがつらい」と感じることがあります。
また、「腰が悪い」と思っていても、実際には骨盤の傾きや股関節の硬さ、姿勢の癖、体幹の筋力低下など、腰以外の要因が大きく関係しているケースも少なくありません。
そのため、一時的に腰を揉んだり温めたりするだけでは、症状を繰り返してしまうことがあります。
大切なのは、「なぜ座っていると腰が痛くなるのか」を知り、自分の身体に合った対策を行うことです。
この記事では、
- 座っていると腰が痛くなる原因
- デスクワークが腰へ与える影響
- 放置するリスク
- 今日から始められるセルフケア
- ハリココ鍼灸治療院/整体院で行っている腰痛への施術
について、柔道整復師の視点から詳しく解説します。
まずは、ご自身の状態を確認できるセルフチェックから始めていきましょう。
あなたはいくつ当てはまりますか?デスクワーク腰痛セルフチェック
次の項目に当てはまるものがないか確認してみましょう。
□ 30分以上座っていると腰が重くなる
□ デスクワークが終わる頃には腰が痛くなる
□ 椅子から立ち上がる時に腰が伸びにくい
□ 長時間車を運転すると腰がつらい
□ 座っている時につい猫背になってしまう
□ パソコンやスマートフォンを見る時間が長い
□ 運動する習慣がほとんどない
□ お尻や太ももの裏側が硬いと感じる
□ 休日も家で座って過ごすことが多い
□ 腰だけでなく肩こりや首こりもある
3つ以上当てはまる方は腰へ負担が集中している可能性があります
3つ以上当てはまった方は、日常生活や仕事中の姿勢によって腰へ負担が蓄積している可能性があります。
もちろん、このセルフチェックだけで原因を判断することはできません。
しかし、座っている時間が長い生活では、筋肉や関節が十分に動かない状態が続きます。
その結果、
- 筋肉の柔軟性が低下する
- 血液の循環が悪くなる
- 骨盤の動きが少なくなる
- 股関節が硬くなる
などの変化が起こりやすくなります。
これらが積み重なることで、腰へかかる負担が大きくなり、座っている最中や立ち上がる時の痛みにつながることがあります。
座っていると腰が痛くなるのはなぜ?
「立っているより座っている方が楽そう。」
そのようなイメージを持つ方は多いかもしれません。
しかし実際には、座る姿勢は腰へ大きな負担がかかる姿勢の一つといわれています。
特にデスクワークでは、一日のうち6〜10時間以上座っているという方も珍しくありません。
身体は本来、「動き続ける」ことで筋肉や関節の柔軟性を保っています。
ところが、長時間同じ姿勢を続けると、腰まわりの筋肉は動く機会を失い、少しずつ緊張した状態になります。
すると筋肉の柔軟性が低下し、血液の循環も悪くなり、腰に疲労が蓄積しやすくなるのです。
さらに、デスクワーク中は画面を見るために頭が前へ出やすくなります。
頭は体重の約10%ほどの重さがあるといわれています。
その重い頭を支えるために背中が丸くなり、骨盤が後ろへ倒れ、腰の筋肉が長時間引っ張られた状態になります。
この姿勢が続くことで、腰の筋肉は休むことができず、仕事が終わる頃には強い疲労を感じるようになります。
腰だけが原因ではないケースも多い
腰が痛いと、多くの方は腰そのものに原因があると思われます。
しかし実際の施術では、お尻や股関節の硬さが影響しているケースを多く経験します。
股関節は歩く、座る、立つなど、日常生活のあらゆる動作に関わる重要な関節です。
この股関節が硬くなると、本来股関節が担う動きを腰が補うようになります。
その結果、座った姿勢から立ち上がる時や、前かがみになる時に腰へ必要以上の負担が集中してしまいます。
また、お尻の筋肉が硬くなると骨盤の動きも悪くなり、腰がさらに働き過ぎる状態になります。
「腰だけをマッサージしても改善しない。」
そんな方は、腰以外の部位に原因が隠れている可能性も考えられます。
動き始めに痛い理由
デスクワーク腰痛の特徴として、
「座っている時より立ち上がる瞬間が一番痛い」
という方が少なくありません。
これは、長時間動かなかった筋肉が急に動き始めるためです。
同じ姿勢が続くと筋肉や関節は硬くなります。
その状態で急に身体を動かすことで、硬くなった筋肉へ負担がかかり、痛みや違和感として感じやすくなります。
一方で、歩き始めると少しずつ筋肉が温まり、血液循環も改善するため、痛みが軽くなるケースもあります。
「歩くと楽になるから問題ない」と思われる方もいますが、毎日同じ症状を繰り返している場合は、身体が負担を抱えているサインと考えることも大切です。
【柔道整復師コラム】「座ること」は身体への負担が少ないとは限りません
「立ち仕事より座り仕事の方が身体は楽ですよね?」
施術中によくいただく質問です。
もちろん立ち仕事にも負担はありますが、座りっぱなしも決して身体に優しい姿勢ではありません。
特に一度座ると何時間も動かない方は、筋肉がポンプの役割を果たしにくくなり、腰だけでなくお尻や股関節、背中まで硬くなりやすくなります。
そのため、デスクワーク中は「正しい姿勢を続ける」ことよりも、「こまめに身体を動かす」ことを意識する方が、腰への負担軽減につながる場合もあります。
座っていると腰が痛くなる6つの原因
座っているだけなのに腰が痛くなると、「年齢のせいかな」「運動不足だから仕方ない」と考えてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、実際には一つの原因だけで痛みが出ていることは少なく、日頃の生活習慣や身体の使い方、筋肉の状態など、複数の要因が重なって腰へ負担が集中しているケースがほとんどです。
ここでは、デスクワーク中や長時間座っている時に腰が痛くなる代表的な原因をご紹介します。
原因① 長時間同じ姿勢を続けている
最も多い原因が、長時間同じ姿勢を続けていることです。
人の身体は、適度に動くことで筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、血液の循環を保っています。
ところが、デスクワークや車の運転などで何時間も座ったままになると、腰やお尻の筋肉はほとんど動かなくなります。
筋肉が動かない状態が続くと柔軟性が低下し、疲労物質もたまりやすくなります。
その結果、
- 腰が重だるい
- 同じ姿勢がつらい
- 立ち上がる時に痛い
といった症状が現れることがあります。
仕事に集中すると時間を忘れてしまう方も多いですが、身体にとっては「動かない時間」が長いほど負担が大きくなる傾向があります。
原因② 猫背や前かがみの姿勢
パソコン作業では、画面をのぞき込むように頭が前へ出てしまうことがあります。
すると、
- 背中が丸くなる
- 骨盤が後ろへ倒れる
- 腰の自然なカーブが失われる
という姿勢になりやすくなります。
この状態では、腰まわりの筋肉が常に身体を支え続けなければならず、筋肉への負担が増えてしまいます。
また、ノートパソコンを低い位置で使用していたり、スマートフォンを見る時間が長かったりすると、さらに前かがみの姿勢が強くなります。
姿勢の乱れは一日で起こるものではありませんが、毎日の積み重ねが腰への負担を大きくしていきます。
原因③ お尻や股関節の筋肉が硬くなっている
腰痛というと腰だけに注目しがちですが、お尻や股関節の硬さも大きく関係しています。
股関節は座る・立つ・歩くなど、あらゆる動作に関わっています。
しかし、長時間座っている生活では股関節を大きく動かす機会が少なくなるため、少しずつ柔軟性が低下していきます。
股関節が硬くなると、本来股関節が担う動きを腰が補うようになります。
さらに、お尻の筋肉が硬くなることで骨盤の動きも制限され、腰への負担がさらに増えてしまいます。
「腰を揉んでもすぐ元に戻る」という方は、お尻や股関節にも原因が隠れている可能性があります。
原因④ 体幹の筋力が低下している
身体を支えるためには、腰の筋肉だけではなく、お腹や背中、お尻などの筋肉がバランス良く働くことが大切です。
ところが、運動不足が続くと体幹の筋力が低下し、座っているだけでも腰の筋肉に負担が集中しやすくなります。
特にデスクワーク中心の生活では、
- 階段を使わない
- 歩く時間が少ない
- 家でも座って過ごす
という生活になりやすく、腰を支える筋力も徐々に低下していきます。
筋力が低下すると正しい姿勢を維持しにくくなり、さらに腰へ負担がかかるという悪循環につながることがあります。
原因⑤ デスク環境が身体に合っていない
意外と見落とされやすいのが、仕事環境です。
例えば、
- 椅子が低すぎる
- 机が高すぎる
- パソコン画面が低い
- 足が床につかない
- 肘の位置が合っていない
このような環境では、無意識のうちに前かがみになったり、身体をねじった姿勢が続いたりします。
毎日数時間その姿勢を繰り返すことで、腰への負担は少しずつ蓄積していきます。
腰痛対策ではストレッチだけでなく、仕事環境を見直すことも重要なポイントになります。
原因⑥ 疲労が十分に回復していない
仕事や家事で疲労が蓄積していても、睡眠だけでは十分に回復しないことがあります。
特に、
- 残業が続いている
- 睡眠時間が短い
- ストレスが多い
- 身体を動かす時間がない
という生活では、筋肉の疲労が翌日まで残りやすくなります。
その状態で再び長時間座る生活を繰り返すことで、腰の筋肉は休む時間を十分に確保できません。
疲労が積み重なることで、以前は気にならなかった姿勢でも腰痛を感じるようになる場合があります。
複数の原因が重なっているケースがほとんどです
来院される方のお話を伺うと、
「座り方だけが悪いと思っていました。」
「腰だけをストレッチしていました。」
という方が多くいらっしゃいます。
しかし実際には、
- 長時間同じ姿勢
- 股関節の硬さ
- お尻の筋肉の緊張
- 運動不足
- 姿勢の癖
- デスク環境
など、いくつもの要因が重なっているケースが少なくありません。
そのため、腰だけをケアするのではなく、身体全体の状態や生活習慣を見直すことが改善への近道になります。
【柔道整復師コラム】「良い姿勢」を意識し過ぎる必要はありません
「ずっと背筋を伸ばして座っています。」
そのように意識されている方もいらっしゃいますが、実は同じ姿勢を続けること自体が身体への負担になる場合があります。
大切なのは、「完璧な姿勢を維持すること」ではなく、「姿勢をこまめに変えること」です。
1時間に一度立ち上がって歩いたり、軽く身体を伸ばしたりするだけでも、腰やお尻の筋肉への負担を分散しやすくなります。
腰痛対策では、正しい姿勢だけでなく、「動く習慣」を取り入れることも意識してみましょう。
座っていると腰が痛い状態を放置するとどうなる?
「仕事中だけだから仕方がない。」
「座り仕事だから腰痛は当たり前。」
そのように考え、痛みを我慢しながら仕事を続けている方は少なくありません。
確かに、一時的な筋肉の疲労であれば、休息を取ることで楽になることもあります。
しかし、毎日のように同じ症状を繰り返している場合は、身体へかかる負担が少しずつ積み重なっている可能性があります。
腰痛は突然悪化するものだけではありません。
最初は「少し違和感がある」程度だったものが、数か月、数年とかけて慢性的な腰痛へ変化していくケースもあります。
ここでは、座っていると腰が痛い状態を放置した場合に考えられる影響についてご紹介します。
腰痛が慢性化しやすくなる
最初は仕事中だけだった腰痛が、
- 朝起きた時も痛い
- 通勤中も違和感がある
- 休日でも腰が重い
というように、痛みを感じる時間が少しずつ長くなることがあります。
筋肉は疲労した状態が続くと十分に回復できず、常に緊張した状態になりやすくなります。
その結果、以前は夕方だけだった腰痛が、一日中続くようになる場合もあります。
「昔より腰が疲れやすくなった」
「少し座っただけでも痛くなる」
という変化がある場合は、身体からのサインかもしれません。
姿勢の崩れがさらに進む
腰に痛みがあると、人は無意識に痛みを避ける姿勢を取ります。
例えば、
- 身体を左右どちらかへ傾ける
- 前かがみで座る
- 浅く椅子へ座る
- 足を組む時間が増える
などです。
こうした姿勢は一時的には楽に感じることがあります。
しかし、その姿勢が習慣になることで骨盤のバランスが崩れ、腰だけではなく背中や首、肩にも負担が広がることがあります。
身体は一つの部位だけで動いているわけではありません。
腰をかばう姿勢が、結果として全身のバランスを乱してしまうこともあります。
肩こりや首こりも起こりやすくなる
デスクワークでは腰だけではなく、肩や首にも負担がかかっています。
腰痛がある状態では、無意識のうちに背中を丸めたり、肩へ力が入ったりすることが増えます。
すると、
- 肩こり
- 首こり
- 背中の張り
- 頭の重だるさ
なども感じやすくなることがあります。
「腰だけがつらいと思っていたら、肩までガチガチになっていた。」
このようなお話を伺うことも少なくありません。
腰痛と肩こりは別々の症状のように思われますが、姿勢や身体の使い方という共通した原因が関係している場合があります。
集中力や仕事の効率が低下する
腰に違和感がある状態では、仕事へ集中し続けることも難しくなります。
例えば、
- 何度も座り直す
- 立ち上がって腰を伸ばしたくなる
- 長時間会議がつらい
- パソコン作業に集中できない
など、仕事のパフォーマンスにも影響することがあります。
また、「痛みを我慢すること」自体が身体にとってストレスになります。
小さな違和感でも毎日続けば、精神的な疲労にもつながることがあります。
運動不足の悪循環に陥る
腰が痛いと、
「今日は運動をやめておこう。」
「休日は家で休もう。」
という日が増えることがあります。
しかし、身体を動かさない生活が続くと、
- 筋力が低下する
- 股関節が硬くなる
- 血液循環が悪くなる
など、さらに腰へ負担がかかりやすい状態になります。
そして、腰痛が悪化し、さらに動かなくなるという悪循環に陥ることがあります。
身体は適度に動かすことで、本来の機能を維持しています。
無理のない範囲で身体を動かす習慣を続けることが、腰への負担軽減にもつながります。
強い腰痛につながる可能性もある
毎日の小さな負担が積み重なることで、ある日突然、強い腰の痛みが現れることもあります。
例えば、
- 椅子から立ち上がった瞬間
- 重い荷物を持った時
- 前かがみになった時
- 朝起きようとした時
など、普段と変わらない動作でも痛みが強く出る場合があります。
もちろん、座っていると腰が痛い方すべてが強い腰痛になるわけではありません。
しかし、慢性的に腰へ負担がかかり続けている状態を放置すると、症状が悪化しやすくなる可能性はあります。
【柔道整復師コラム】「座る時間」は健康管理の一つです
近年では、「長時間座り続ける生活」が身体へ与える影響についても注目されています。
もちろん仕事で座る時間をゼロにすることはできません。
だからこそ重要なのは、「どれだけ座るか」ではなく、「座り続けない工夫」を取り入れることです。
例えば、
- 1時間に1回立ち上がる
- コピーを取りに行く
- 階段を利用する
- 電話中は立って話す
- 軽く背伸びをする
こうした小さな積み重ねでも、腰やお尻の筋肉への負担を分散しやすくなります。
腰痛対策は、特別なことを始めるだけではなく、日常生活の中で「身体を動かす機会」を増やすことも大切です。






